腎がんなんて俺の人生に何の関係もないと思っていた

平成30年に腎がん(腎臓がん・腎細胞癌)が発覚してから、僕の治療と生活と仕事の記録

三日間で病院決め〜②腎がんの特徴と治療法

さて、三日間で病院を決めなければならなくて、必死に調べ、わかったこと。これを記しておく。

まず最初に、「腎臓がん」は正確な名称ではない。僕の病名は「腎細胞癌」というのだそうだ。略して「腎がん」ともいう。単に腎臓がんというと「腎盂癌」も含むようで(この二つは性質・治療法も異なる別のもの)、以降このブログでは「腎がん」または「腎細胞癌」と呼称することにします(ブログタイトル参照)。

そうそう、腎臓って泌尿器科なのね。だって泌尿器だから…ああそうか。そりゃそうだ…割とわかっていない。そもそも腎臓って何するところ?二つあって、おしっこを作るところみたいなのだけど…

今回調べてみて、どれだけ重要臓器かということを(恥ずかしながら)理解した。詳細こちら

リンク先の説明にあるとおり、「腎臓の主な働きは、血液をろ過して尿をつくること」であるが、これができなくなると人間はどうなるかわかりますか?そう、死にます。(「東京女子医科大学ホームページ 腎臓の働き」)人間の臓器には、「これがなくなると死ぬ」っていう重要臓器がいくつかあって、それが脳、肺、心臓、肝臓、腎臓で、五大臓器と呼ばれている。

ちなみに「人工透析」というのは、腎臓機能が不全になってしまった人に、外部の機械を使って腎臓機能を提供すること。知ってるか。否、僕はよく知らなくて、というよりも正直これまでは興味があまりなかった分野なのだ。

それから、腎がんって割と少数派でした。確かにあまり聞いたことないな。素人考えでメジャーな「がん」といえば、胃がん、肺がん、食道がん乳がんとか…あと白血病など。たけど、腎がんになるのは男性で10万人に5、6人の割合(男性の方が多い)だそう。20歳以下では見られず、40代以降で増えて、60〜70代で好発(byウィキペディア)。でも、少ないから目立つのか、有名人で割と聞いたことあるぞ。プロレスラーの小橋健太、タレントの小西博之(コニタン)、はんにゃ川島、藤崎マーケットの片方…結構いるじゃんか。

腎がんのステージ、進行度について。腎がんでは基本的にその大きさと転移の状況からステージを決定する。本当は表をいくつか組み合わせて細かい病期を決めるみたいだけど、ざっくり言うと以下の理解。

  • ステージⅠ→7センチ以下で腎臓にとどまっている
  • ステージⅡ→7センチ以上で、腎臓にとどまっている
  • ステージⅢ→別の臓器に転移はないが、所属リンパ節に1個転移(大きさに関わらず)
  • ステージⅣ→別の臓器に転移あり、または所属リンパ節2個以上転移、またはゲロタ筋膜を超えて広がっている

ゲロタ筋膜は、「腎筋膜(Gerota筋膜)は腎周囲の脂肪織および副腎を取り囲む膜で、言わば『バリア』の役目をします。」(金沢医科大学 泌尿器科学)。ステージについて、細かいところは端折ってるので、正確な情報は適宜正しいソース(国立がん研究センター)を。

でね、これを読んで、N内科で見せてもらったCT画像を思い出すと、ざっくり左腎臓の大きさ7センチくらいかなあ…?N院長は転移はなさそうって言ってたからそれだとステージⅡか…ステージⅡだと予後は悪くなくて、5年生存率も高いね。でももしかして転移してるかもしれないじゃんか。そうすると少なくともステージⅢで、一気に予後悪くなるじゃんね…とか考えていき、気持ち悪くなって中断。しばしヘコむ。

再開。子供が近くにいるからやりにくい。何調べてるかバレないように。

治療法について。ステージⅡまで、つまり転移がなければまずは、何はともあれ切除。大きさによって、部分摘出または全部摘出。さらに、開腹、腹腔鏡下手術、ロボット支援による腹腔鏡下手術というのがあるらしい。開腹は普通に切って手術、腹腔鏡というのは小さい穴を開けて内視鏡みたいなので手術(部分摘出の場合)と理解。ロボット支援は、腹腔鏡下手術をさらにロボットアームみたいなのでモニター越しにやる感じ(イメージ)。

なお、腎がんでは、通常のいわゆる抗がん剤はあまり効かず、使わないそうだ。放射線治療も同様である。だから、取り除ける状況ならば手術一択だということ。転移や再発の場合には薬物療法となるが、その場合は「分子標的薬」という新しいタイプの薬か、さらに最新の「免疫チェックポイント阻害剤」を使った免疫療法となるそう。少し前だと「サイトカイン療法」という免疫療法が主流だったが、今はあまり使われていないらしい。免疫チェックポイント阻害剤は最新の治療法で、2018年にノーベル賞を受賞した京都大学本庶佑ドクターが開発した「オプジーボ」で有名ですね。

進行性でなければ(つまりステージⅡまで)、比較的予後は良好のようです。ステージⅡまでなら5年生存率は9割以上。切ってしまえば治る、という感じか。ただ前にも書いたが腎がんは進行が遅く、ある程度進むまで自覚症状もない。なので基本的には早期発見が難しい。検査方法もCTのみとなり(他の方法もあるが、確定診断はCTだと)、「一般的ながん検診」では見つからない。ただ最近では、別の目的でCT検査を行ったところ早期の腎がんがたまたま見つかった、というパターンが少なくないそうだ。なお、通常のがんだと、手術等の後に5年間検査して、再発がなければ基本的に治ったという扱いなんだけど、腎がんの場合は、進行が遅いことから10年検査するのだそうだ。

僕の場合は…貧血と体調不良。自覚症状あるじゃんね。やだなあ。ステージ進んでんのかな…また中断。ヘコみつつ、寝転がり、ダークサイドへ。

以下、次回。