腎がんなんて俺の人生に何の関係もないと思っていた

平成30年に腎がん(腎臓がん・腎細胞癌)が発覚してから、僕の治療と生活と仕事の記録

退院後初外来

 退院から一週間と少し経った11月25日の月曜日、退院後初外来ということでK先生を受診。


診察待ちの間、窓口にて医療保険請求のために診断書発行の申請をする。発行に3週間と言われるが、おそらくはそれよりも早く発行してくれるはず。前の病院でも3週間と言われた気がするけど、標準期間なのか?病院も忙しいもんね 。


今回の外来受診はあくまで副作用の状況を診るためなので、診察前の検査は血液と尿のみ。消失した再発箇所については、前回(10月)から3ヶ月メドで診るので年明けかな、とのことだった。


血液検査の結果は概ね問題なし。炎症反応は出ておらず、甲状腺関係の値もほぼ戻っていた。自分で確認したところ、甲状腺刺激ホルモン(TSH)は低いもののFT3は低くなく、FT4はむしろ高くなっている。入院した時はこれらの値がす べて低くなっていたので、一応順調に戻っているのだと思う。

 

甲状腺関係の値はこれらFT3 、FT4、TSHと3つあって、FT3とFT4がいわゆる甲状腺ホルモンで、TSH=甲状腺刺激ホルモンはその名のとおり甲状腺を刺激して甲状腺ホルモンを出させるためのものだそう。要するに甲状腺ホルモンの調節機能を担っているということで、この3つはシーソーのように相互にバランスを取っているのだとか。甲状腺ホルモンが少なければTSHが増えて甲状腺ホルモンを出させ、多くなればTSHが減って甲状腺ホルモンを減らす。そういうことだそうだ。僕は、オプジーボ等の副作用でこのバランスが異常となり、甲状腺機能不全となって頭痛・吐き気などにつながった。

 

また、甲状腺機能不全に加えて副腎不全も起こしていて、副腎皮質ホルモンおよび副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)が低下してしまってもいた。副腎不全も甲状腺機能不全も同じような症状を引き起こすらしい。この副腎皮質ホルモンを薬で補うのがすなわちステロイド剤(僕の場合はプレドニンまたはプレドニゾロン)ということである。


なお、このあたりの話は、全く覚えていないがどうやら高校生物の授業で習うらしい。というのも、当時高2娘がちょうど授業を受けていたところで(中間テストの範囲だったって)、僕の入院中、妻が娘に僕の症状を具体例にして解説したら、「すごく良くわかった!」そうだ(笑)


で、血液検査の結果が問題ないということで、プレドニゾロンステロイド剤)を少しずつ減らしていくことになる。ステロイドというのはとてもよく効く薬で非常に便利なのだが、取り過ぎ(量・期間ともに)は人体に良くないらしい。骨粗鬆症なんかにつなかるそうだ。昔からドーピングで使われるのを耳にしていたので、まあ体には影響あるんだろうなという気はするね。退院から一週間ほどは毎日30㎎を服用していて、これをまず20㎎にする。その後、1週間単位で15㎎、10㎎、7.5㎎、5㎎という感じで減らしていく。ただ、上に書いたとおり、副腎不全を起こしているせいですぐにゼロというのはなかなか難しいかもしれない、とのこと。

 

オプジーボの再開については、少し時間がかかる、2、3ヶ月は様子を見ましょうとのことである。


その他、生活に関しては普通に過ごして大丈夫で、気をつけることとしては混雑した場所に行く際にはマスクをする、という程度。運動もして構わないということだった。


そういえばもう一つ、この時期はひどい便秘に悩まされた。副作用の関係なの かステロイド剤のせいなのかよくわからないが、とにかくひどかった。僕は元々どちらかといえばあまり快便なほうではないが、それにしてもここまでの便秘は生涯初めての経験。汚い話で恐縮だが、便意を催してトイレに行っても、最後の部分がどうしても出てこない。本当に 困った。で、このことをK先生にも申告したものの、それは関係ないかな、とのお答え... 結局、マグネシウムを飲みつつプルーン、ヨーグルトその他食物繊維を豊富に取ると いうことをしばらく続けると、2週間ほどで快便に。