腎がんなんて俺の人生に何の関係もないと思っていた

平成30年に腎がん(腎臓がん・腎細胞癌)が発覚してから、僕の治療と生活と仕事の記録

そらまめの会

退院してちょうど二週間が経った11月30日の日曜日、腎がん・腎盂がんの患者会「そらまめの会」に参加した。

「そらまめの会」の存在は、最初に腎がんが発覚した際に情報収集していてネットで見つけたのだと記憶しているが、現在通うK先生の診察室にも会のチラシが掲示されていて、手術をしたさいたま市立病院の診察室にも貼ってあったような気がするが…この記憶はあいまい。いずれにしろ、興味はあったものの、どんなところに限らず自らそこに飛び込むというのはなかなかパワーを要するもので、当時は自分自身に余裕がなかったこともあって参加には至らず。だが、ブログを始めた時に記したとおり、再発→治療というプロセスを経てからは情報発信&共有していきたいというのが僕の思いとなっていて、退院後の間もない時期に会合が開かれることを知り、思い切って参加させていただいた。

「そらまめの会」という名称は、腎臓がちょうどそら豆のような形をしていることから付けられたそう。患者会っぽくなくて良い名前だ。

活動としては、普段はネット上の掲示板での情報交換、その他に年2回ほどリアルで会合が開かれ、交流が行われている。当日、少し緊張しながら大森駅近くの会場に入ると、主催の方々含め12名ほどの参加者がおられ、自分を入れて数名が初参加であったようだ。午後1時過ぎに開始して、参加の皆さんの自己紹介及び病歴紹介からグループに分かれてのフリートーク、またゲストで来られた専門医の先生のお話など、大変有意義な約3時間。

終了後は場所を変えて希望者のみで食事会へ。僕は初参加だし正直行くかどうか迷っていたのだが、参加して正解。昼の部は若干堅めの雰囲気の中で会合が進行された印象だったが(これはこれで大切)、夜の部ではお酒を飲みながら和やかな雰囲気で、ざっくばらんに楽しくいろんな話(病気の話も、そうでない話も)をすることができて、とても楽しい時間だった。参加者の年齢も職業もバラバラなのに、抱えているものが共通していることの一体感というのかな?とても気持ちよく過ごせた時間だったと思う。

なお、参加する前に、掲示板に自己紹介を兼ねて当ブログのURLを貼らせてもらっていたのだが、複数の方から「ブログ読んでるよ」という声をいただいて、とてもうれしかった。

(で、席上で「そらまめの会のこともブログに書きますから!」と宣言したのだが、1年近く経ってしまいましたm(__)m)

昼の部、夜の部を通して感じたのは、一口に腎がんといってもいろんな形があるということ。腎がんそのものの種類や、発見された時の状況(ステージとか)、治療方法や再発の有無等々。また、やはり僕のように免疫チェックポイント阻害剤(オプジーボ等)を使っての治療はあまり例がなく、この点は情報提供できてよかったなと思う。

それから、教えていただいたのが、腎臓を片方摘出している人は「スポーツバイクには乗らない方が良い」「水をたくさん飲むべし」…実は僕はこのことは初耳でした。最初に手術した際も特に言われなかったと思うんだよなあ。自分で調べていろいろわかっているつもりでも、知らないこと多し。スポーツバイクに乗らない方がいいのは転倒事故のリスクを避けるため。万が一残った腎臓が潰れると人工透析になってしまう。もちろん何をしていてもその可能性はあるわけだけど、あえてリスクを取らなくてもね。ということで、ロードバイクは息子にプレゼントすることにする(涙)水分の摂取は、将来の腎機能低下リスクを減らす目的で、今からなるべく腎臓の負担を減らすために、水分を多めに摂取する。僕は元々水分を多くとる方だけど、意識するようにしよう。

あとは、やっぱり同じ病気を経験している人たちとつながることができたことは大きかった。今の世の中、がんを経験した人というのは珍しくないと思うけれど、がんの種類によって治療法も薬も症状などもだいぶ異なる上に、やはり腎がんはかなり少数派だ。そういう意味で「そらまめの会」の存在は大変ありがたいし、今後も参加・交流を続けたいと思っている。

 

※これを書いている時点で、新型コロナ禍により今年のそらまめの会の会合は全て中止に。人と会えないというのは、やっぱりストレスだよなと思う。新型コロナの収束を本当に願うばかり。